異本十八 あきの夜も

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昔、男来てかへるに、秋の夜もむなしくおぼえければ、

あきの夜も名のみなりけりあふとあへばことぞともなくあけぬるものを

現代語訳

昔、男が女のもとに来て、一晩過ごして、帰る時、長いといわれる秋の夜も空しく過ぎてしまったと思ったので、

あきの夜も名のみなりけりあふとあへばことぞともなくあけぬるものを

(長いと言われる秋の夜も、その評判だけでした。あなたと会っている、ただその事に夢中で、何ということもないままに明けてしまったものでした)

語句

■あふとあへば 「あへば」の強調表現。 ■ことぞともなく 何ということもなく。

解説

あなたに会っていることに夢中で、ただそのことでワアッと思いが満たされて、秋の夜もアッという間に明けてしまいました、という話です。

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朗読・解説:左大臣光永