七十四 重なる山
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むかし、男、女をいたう恨みて、
岩根ふみ重なる山にあらねどもあはぬ日おほく恋ひわたるかな
現代語訳
昔、男が女をたいそう恨んで、
どっしりした岩を踏んで行く、幾重にも重なった険しい山ではないですが、貴女と逢えない日が多く、私はずっと恋しがっているのですよ。
語句
■「岩根ふみ…」 「岩根」の「根」は接尾語。どっしりした岩。「岩根ふみ重なる山」はどっしりした岩を踏んで行く、幾重にも重なった険しい山。
解説
つれない女を恨む男の歌です。これも前段と同じく、万葉集の歌を少し言葉をもじって詠んでいます。
岩根踏む重なる山はあらねども逢はぬ日多(まね)み恋ひわたるかも
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