異本九 蒔きしなでしこ
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昔、男えあふまじかるける人を恋ひわたりて、
わが宿に蒔きしなでしこいつしかも花に咲かなむよそへてもみむ
現代語訳
昔、会えそうにもない相手をずっと恋し続けて、
わが宿に蒔きしなでしこいつしかも花に咲かなむよそへてもみむ
(私の家に蒔いたなでしこの種。早く花が咲いてほしい。せめてなでしこの花を愛しいあの人になぞえらて、眺めたいのだ)
語句
■いつしかも 早く。 ■よそへる なぞらえる。前の章「異本八 玉くしげ」|次の章「異本十 月しあれば」
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朗読・解説:左大臣光永